NOTE
ヤサオタnote
野菜オタクが本気で検証!野菜のあれこれ
サツマイモと米でつくる謎の発酵飲料「ミキ」づくりに挑戦!
秋は「さつまいも」の美味しい季節!
天ぷら、焼きいも、スイートポテト、
大学芋などなど…、全部大好き!
お味噌汁に入れるのも結構好きです。
どれも美味しいんですが…
発酵大好きな私としましては
「ミキ」が気になります。
えっ?「ミキ」って何??
謎の発酵飲料「ミキ」の作り方は?
「ミキ」とは?
ミキは、鹿児島県の奄美大島に伝わる
乳酸菌飲料のこと。
これが、ミキ!!↓
菌オタの私も、
過去に一度だけ飲んだことがあります。
奄美大島は、長寿の島!
ミキは、そこに伝わる伝統の発酵飲料。
お米とサツマイモだけで
乳酸菌発酵させて作るなんて…!!
興味津々です~!
神様に捧げる御神酒(オミキ)の
「ミキ」なんでしょうね。
ミキづくりに初挑戦!
菌オタの私も、
ミキづくりは今回初挑戦です!
砂糖を加えることもあるようですが、
伝統にのっとり今回は砂糖無しで。
ミキの材料
●お米 1合
●さつまいも 30g
●水 600cc
そのほか、こんな道具を用意します。
・おろし金
・保存容器
・ブレンダー
・お鍋もしくは炊飯器
・ヘラなど
ミキの基本の作り方
①おかゆを炊く
②おかゆにすりおろしたサツマイモを混ぜる
③常温で置いて発酵させる
では、やってみましょう!
まずはおかゆを炊きます。
今回は炊飯器で炊いてみました。
結構ドロドロです…。
おかゆを炊いている間に、
サツマイモの準備♪
ふむふむ、
サツマイモの皮はむくんだ~。
そして、30分ほど水にさらして
アクを抜くのね。
おかゆが炊き上がったら、混ぜて
40℃~50℃まで温度を下げます。
温度が高すぎると、
うまく発酵しないのよね!
同時進行でサツマイモのすりおろし。
少量なので楽々~。
おかゆの温度が下がったら、
すったサツマイモを入れま~す!
グルグル混ぜていると…
あら不思議!!
ドロドロしていたおかゆが
サラッとするんです。
そうしたら消毒した容器に入れて、
常温で置いておくだけ!
夏なら1日、
冬なら2~3日ぐらいが目安。
そうそう、ほこりが入らないように
ペーパーなどで軽く蓋をしてね。
プクプクしてきたらでき上がり!
ブレンダーで滑らかにしたら完成です♪
保存は冷蔵庫で。
10日ほどで飲み切ります。
欲張ってたくさん
作りすぎないようにね!
今回は室温が約25℃。
1日でこんな感じに!
プクプク分かりますか?!
びっくり!!
すごいですよね?!
でも今一つ伝わらない?!
では動画で…
菌たちの声が聞こえます♪笑
甘い香りも漂います!
飲んでみると…
ほんのり甘い!でも少し酸味も~。
今回のサツマイモの品種は紅あずま。
ん?品種で味は変わるのかな?
気になったら検証してみなくちゃ!
実験1
サツマイモ品種別!ミキの糖度比較
さつまいもを分類すると
ほくほく系としっとり系でしょうか。
ホクホク系
天ぷらなどに適している
・紅あずま
・パープルスイートロード
・金時 など
しっとり系
焼き芋などに適している
・紅はるか
・シルクスイート
・安納芋 など
ミキを作るときは、
品種の違いで甘さは変わるのかな?
どれが美味しいのかな?
比較してみたいと思います!
じゃ~ん!糖度計の出番です!!
今回ミキづくりで比較するお芋たち。
<予 想> しっとり系の方が甘くなるのでは? |
同じ方法・同じ分量でミキを作ります!
出来たミキはコチラ♪
左上から紅あずま、紅はるか、安納芋、
左下からシルクスイート、パープルスイートロード。
種類によって栄養成分も違うので
色に違いが出ましたね♪
完成したミキの糖度を
それぞれ計ってみました。
結果は…
品種別ミキの糖度比較
ホクホク系
紅あずま 15.6 |
パープルスイートロード 15.6 |
しっとり系
紅はるか 15.6 |
シルクスイート 15.9 |
安納芋 16.9 |
結 果
若干ですが、
しっとり系の方が甘いという結果に。
そして予想通り、安納芋が一番甘い!
やっぱり安納芋か~!納得!!
普通に食べても安納芋が
ダントツ甘いですもんね。
でも想像よりも違いは出ませんでした。
残念…。
実験2
ミキの時間経過後の糖度変化
キムチも発酵食品のひとつですが、
時間が経過すると酸っぱくなります。
時間とともに乳酸菌が糖を分解して
乳酸を作り出しているからなんですよ!
じゃあ、時間をかけると
ミキも味が変わるのかな?!
糖が分解されて糖度が下がり、
酸味が増すのでは?
やってみましょう!!
冷蔵庫で10日ほど保存して
もう一度糖度を計ってみました。
10日経過後のミキ糖度変化
ホクホク系
紅あずま 15.6→16.1 0.6UP |
パープルスイート15.6→16.6 1.0UP |
しっとり系
紅はるか 15.6→16.0 0.4UP |
シルクスイート 15.9→16.1 0.2UP |
安納芋 16.9→16.8 0.1DOWN |
結論
ミキは時間が経っても、
糖度はそんなに下がらない!
冷蔵庫に入れっぱなしで
ちょっと意外な結果に。
分解が緩やかだったのかもしれません。
安納芋以外、
糖度は少しながら上がっていました。
安納芋は糖度が高い分、
少し糖が分解されたのかも?
酸味は強くなっているように感じる…。
まとめ
ミキにおすすめのサツマイモ品種
奄美大島に伝わる発酵飲料のミキ。
5種類のサツマイモで、
糖度実験をしてみました!
糖度と味の感想はこんな感じ。
私的にはやはり、安納芋が一番好き!
安納芋でつくったミキは、
甘味と酸味のバランスがよいです。
ミキを作るときは、
安納芋をおすすめします!!
糖度計の結果とは違い、
紅あずまも美味しかった~♪
不思議な発酵飲料ミキのすすめ
ドロドロしたおかゆが
さつまいもでサラッとしてくる不思議!
そして、1日置くだけで
プクプク発酵してくる不思議!!
ミキには不思議がいっぱい。
是非チャレンジしてみてください♪
ミキの基本の作り方
①おかゆを炊いて、50~60℃に冷ます
②サツマイモの皮をむいて30分ほど水にさらしてからすりおろし、①のおかゆに混ぜる
③常温で置いて発酵させる(目安:冬2~3日、夏1日)
※完成したら冷蔵庫保存で10日以内で飲み切る
ミキをつくる際には、こんなことに注意!
ミキをつくる上での注意点
★五感をフル活用!
よく見て、匂いを嗅ぎ、音を聞くこと。
★特に匂い!
少しでもおかしいと感じたら、腐敗の可能性もあるので注意!
★容器や道具類の消毒も怠らないように
ミキはそのまま飲んでも良いですが、
ラッシーのように割って飲んでも美味♪
いろいろアレンジして楽しんでください!
甘くて美味しいサツマイモ。
今回実験した他にも
たくさんの品種があります!
いろいろな料理で楽しんでくださいね。
そして、奄美の発酵飲料「ミキ」。
サツマイモと米から乳酸発酵される
長寿の島の伝統食文化です。
こういった、日本の様々な発酵食品にも
興味を持ってもらえたら嬉しいです。
次回の食オタノートもお楽しみに~♪
©VACAVO inc.(株式会社ヴァカボ) 当サイト内の文章・画像等の内容の無断使用・無断転載及び複製等の行為はご遠慮ください。
フードメッセンジャー:魚谷 真理子(うおたにまりこ)
野菜大好き!発酵大好き!!
医療の現場に10年以上勤務した経験をもとに、BODY・FOOD・MINDを3本柱に健康を考えています。何事もバランスが大切!また重度の食物アレルギー児を育てた経験もあります。