食オタ|食の資格者コミュニティ

春の山菜♪おいしく食べる豆知識&下処理のコツ教えます!

今回のヤサオタノートは、こちら!!

山菜♡

春の味覚です♪

山菜を収穫しに行ってみた

さっそくですが! 春を探しに息子と畑へ!!

ここは畑の主である西川先生と
先輩野菜ソムリエ増田純代さんの畑なのです!   
東久留米という都会の立地でありながら
平成の流水100選 名水 落合川 がある自然豊かな土地。

さて、 今回私に与えられたミッションは… 春の山菜!
見つけられるかしら??   畑にはネギ・人参・小松菜の他

スイスチャード・ルバーブなどなど 珍しい野菜もたくさんあり素晴らしい!!

「本物のツクシ見たことある?」 と西川先生

「あったー!!可愛い♪」 とはしゃぐ息子! ツクシも立派な山菜です!

生まれて初めて見る生のつくしに親子で感動です!
つくしは数本勝手に生えてきたそうな・・・。
続いて「フキノトウ」 たくさん生えてます!

フキノトウも種を植えたわけではなく
自生してきたらしい・・・。
フキノトウがあるなら
もちろん大きく葉が茂った「フキ」もあります!

畑を出て周辺を散策すると 「あった!ノビル(野蒜)!」

ノビルは多年草で 全国の野原や土手の周辺で自生しています。
玉ねぎに似た香りと辛みが特徴!

やはり山菜は、生命力が強い!!
種を植えて育てたわけでもないのに 気づけば自生している!

畑ツアーの最後は
山菜というミッションにも関わらず
西川先生と増田さんのご厚意で
人参収穫体験までさせていただき

こ〜んなに沢山の野菜や山菜を頂きました!!

ありがとうございますっ!!
ホクホクしながら息子と帰宅♪
野菜はいいとして・・・

山菜ってどーするの??

実はわたくし野菜ソムリエでありながら

山菜については詳しくない・・・!
山菜って苦みやアクが多そうだし・・・ 

食べ方がよくわからない!!
下処理・アク抜きの仕方ってどうしたらいいの(泣)??

ここは野菜オタク魂で調査開始でありますっ!  

山菜の下処理だけでなく 豆知識も一緒にみていきますよ!  

「フキノトウ」キク科フキ属

花茎をフキノトウ 葉柄(ようへい)をフキ 
と区別して呼んでいます。
フキは日本最古の野菜の一つって知ってましたか?!
春の訪れを感じる山菜の代表野菜。  

雪解けを待ちかねていたかのように顔を出すフキノトウ 春を知らせる大地の恵み!  
あの香りと独特なほろ苦さがたまりませんよね。

 

「フキノトウ」下処理編  

まずは生食で、味を確かめる!
葉っぱから少し食べてみると・・・

ウっ!!!にがっ!!

み、水が欲しい・・・。
そして舌にも後味が残るほど強烈!  
この独特の苦みはアルカノイドとケンフェールという成分!    

フキノトウを美味しくいただくために・・・  

切った後の変色&食べ比べでアクの強さを比較

➀そのまま
➁水にさらす
③酢水にさらす
④塩ゆでする で実験!!

➁水と④塩茹での変色は若干あり。 
➀そのままでは 切った直後から早いスピードで変色開始!!

特筆すべきは③酢水です!  
そのまま放置している➀より
茶色くなっているではありませんかっ!

こちらは3時間経過した写真↓

3時間後の経過では・・・

③酢はさらに、さらに変色し、
枯れてしまったのかような変色っぷりです! ガーン!!  

酢水にさらせば なんでも変色を防げると思っていた 私の思い込みが覆される・・・。    

フキノトウは酢水にさらしてはいけない! ということが分かりました!!

食べた感じは  

➁水は長い時間つければ  えぐみ・苦みは和らぐ。
しかし そのまま食べるには えぐみが強く厳しい感じ。

 ③酢水は色が悪くなり  萎びてしまう
風味が落ち 酢の味もついているのでお料理には不向きです。

④塩茹では茹でた直後  食べるにはまだまだニガイー!

茹でた後、水にさらして  美味しく食べられる状態に!    

  \「フキノトウ」下処理のまとめ/
◎塩ゆで(3分〜5分)の後すぐに水にさらす!!
◎苦みの調節は
  水にどの程度さらすかで違います!  
◎風味を大事にするには  長時間さらしすぎないように注意!  
◎酢水は変色するので  下処理の段階ではさらさないこと!!  

  酢で和えもの等にしたい場合は
一度茹でてから酢を加えてくださいね!
こちらは定番フキ味噌!↓

下処理を知れば美味しく食べられます!

☆下処理前のフキノトウの選び方ワンポイントアドバイス!☆
●大きいものはアクが強いので 小ぶりなものを選ぶとよいでしょう
●つぼみがまだ閉じていて、
 花芽が見え始めるかどうかくらいのものがオススメです!  

「フキ」フキ科フキ属

今回手に入れたフキは 《愛知早生フキ》
と言って流通量が多いものです。    
葉柄は太めで1メートル前後にもなります。
この葉の大きさを見たらわかりますよね!

フキとフキノトウは同じ植物ですが 
フキは茎ではありません!  

えっ!?どういうこと?!
どうみても茎では?!
私もそう思っていました!    

答えは、葉柄(ようへい)といって 
茎と葉の接続部分のことです。

この葉柄は地中に埋もれ、地下にあるのです! 

私たちが食べているフキは 地中にあったものなのですね!    

フキの豆知識が分かったところで      

「フキ」下処理編〜 

まずは生で味の確認!
フキノトウの生は強烈だったなぁ・・・
と思いつつ 勇気を出していだきます!

ウっ・・・

想像通りフキノトウ同様 エグイ!ニガイ! 水をくれ〜!!

やはり生では厳しい・・・ 

フキのアクとり&筋の下処理実験!!
➀そのまま茹でる
➁茹でる前に筋を剥く
③茹でてから筋を剥く

④板ずりしてから茹でて筋を剥く

の4パターンで実験!!    

➀そのまま茹でる
深めのフライパンにお湯を沸かして3分間茹でてみました!

食べてみると
アクが減って食べれるー!

しかし筋が気になる・・・     
噛みきれな〜い!

➁茹でる前に筋を剥く
筋を剥くと、アク(フキノール酸)により指が黒くなります。

剥いてから茹でた結果

エグミも苦みもいい状態になっている!
けれども、筋がちらほら残ります・・・

③茹でてから筋を剥く
3分間茹でてから筋を剥いた結果

一番筋が剥きやすい! 筋も残らない!

④板ずりをしてから茹でて筋を剥く  
板ずりとは 塩をまぶしてすりこみ まな板の上でゴロゴロ転がす下ごしらえのこと。 

効果は

・素材の色を鮮やかにし ・アクが抜けやすくなり ・筋も剥きやすくなる

いいことだらけではありませんか!  
結果はその通り! つるりん!綺麗!

ほんのり塩味もきいていて
このままでも充分美味しい!  
下処理をし 早速フキと揚げの煮物を作りました!

「フキ」下処理のまとめ
◎フキは板ずりをしてからそのまま3分程度茹でて冷水へ! 
◎茹でてから筋を剥くこと!
◎板ずりは色が鮮やか・アクが抜け、筋も剥きやすくなる!

☆手間いらず簡単筋とり ワンポイントアドバイス☆  
1、茹でて冷水へさらし、包丁でフキの先端を桂剥きのように薄く切り込みを入れていきます。

2、切れ目からバナナのように筋を剥き、 指先で集めます。

3、集めた筋を一気に下まで引っ張ります!
筋とりに苦戦されていた方はぜひお試しあれ〜!


「ノビル」ヒガンバナ科ネギ属

実は都心の公園にも生えている野草! えっ?!
野草はちょっと・・・
と思われるかもしれませんが
栄養価が高く滋養強壮・食欲増進になる
といわれています!

ノビル下処理編  

まずはよく洗って生で食べてみる!

おぉ、生でもいける!!  
アクがないことが判明!
ニンニクほどの臭みはなく

玉ねぎに近い感じです!  

あとから鼻に抜けツーンとします!
食感はラッキョウのよう
食用では 主に
地下にある鱗茎(りんけい)の白い部分を食べます!

柔らかい葉も食べられますよ!
生食以外の方法も調査したいオタク魂!

茹でる&揚げる実験!!

  

➀茹でる

IMG_0432

茹で時間が長いと ノビル特有のネギの風味が失われ 食感も柔らかくなりすぎてNG!  

IMG_0436

サッと茹でる程度に抑えるべし!

➁揚げる 

普通に素揚げするとこんな感じに↓

IMG_0444

葉の部分が焦げてニガイ!

 西川先生が ノビルをこうやってクルクル巻いて
天ぷらにすると美味しいよ〜♪

と言っていたのを再現することに!  

これなら、葉が焦げずに美味しく食べられます!!

ノビル下処理まとめ
◎ノビルは下処理不要!  
◎よく洗って生のままで食べると美味しい!  
◎茹でるもOK!サッと湯がく程度に!  
◎揚げる場合は、クルクル巻いて短時間で!

☆ノビル採取のワンポイントアドバイス☆
身近な場所でノビルを見つけ採取する際は
若芽を鱗茎ごと スコップなどで掘り起こすようにしましょう!
有毒植物のタマスダレと似ているので注意が必要です! 
タマスダレにはネギ臭がありません!  


コチラでも確認してくだいね↓
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/dokusou/13.html  

「コゴミ」植物名「クサソテツ」オシダ科

シダ植物の仲間で日本の野山に広く分布しています。  
山菜といえば〜
この形を真っ先に想像するのは私だけでしょうか?!

植物名はクサソテツですが 一般的にスーパーなどで
馴染みがある呼び方は 山菜名のコゴミですよね!

なぜコゴミという名前が付いたかというと 若芽の渦を巻いた形が、
人間がかがんでいるように見えたためと言われています!

ちなみに山菜そばの具の定番であるワラビとは 似ていますが違いますよー!!

〜コゴミ下処理編〜

まずはもちろん生食で! 茎の方からいただきます!

あれ?!  

全然 苦くもえぐみもないっ! 食べられる!!  

でも・・・ 味が青臭く、草の風味が満載

コゴミは、アクがなく下処理不要! 
生でも食べれます!

とはいえ、他にも美味しくいただきたいので・・・

塩茹でに!

より鮮やかな緑色に!
そして色止めに冷水へ

コゴミは
綺麗な緑色と特有の香り・歯ごたえを味わう食材と言えます  

●●コゴミ下処理のまとめ●●
◎コゴミは下処理不要!
◎クセがなくお手軽食材!
◎短時間で下茹でがオススメです!   

こちらはコゴミを茹でて
胡麻とマヨネーズで和えたもの↓

クセがないのでパスタにだって合いますよ!
春の山菜和風ペペロンチーノ♪

山菜の下処理まとめ

〜フキノトウ〜
●塩ゆで(3分〜5分)の後すぐに水にさらす!!
●切った直後は酢水にさらさない!  

〜フキ〜
●フキは板ずりをしてから  そのまま3分程度茹でてすぐに冷水へ!
●茹でてから筋をとる!

〜ノビル〜
●下処理不要!
●よく洗って生のままで食べると美味しい!
●茹でもアリ!サッと湯がく程度でOK!

〜コゴミ〜
●アクがないので下処理不要!
●短時間(2分ほど)下茹ですると
  色鮮やかで美味しくなる!   

春の味覚には、苦みがつきもの。

子どもの頃は食べれなかったのに
いつしかその特有の風味や香りが
やみつきになってしまったから不思議です。


山菜は薬草としても使われ
人の健康や生活に役立つ成分も発見されています。

山菜の下処理は 「正直面倒だなぁ〜」と思い

山菜をスーパーで手に取る機会は 今までほとんどなかった私。


しかし一度知って覚えてしまえば 気軽に山菜を食卓へ出せるように!


まだまだ知りたい山菜がたくさんあります!
最後に 下処理の手間をかけずに 
山菜を美味しくいただく方法を教えます♪ 

それは、天ぷら!!

山菜と言えば大定番♪  
下処理 不要!! 
衣をつけて、油で揚げれば出来上がり!
春をまるごと美味しく味わえます!

みなさんも ぜひ今しか味わえない
春限定の味覚を楽しんでくださいね!  
次回の野菜オタクノートもお楽しみに♪