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肉オタが選ぶ!いちばん簡単な筋切り&すじ取り方法~牛・豚・鶏もも・ささみ~

肉オタが選ぶ!いちばん簡単な筋切り&すじ取り方法~牛・豚・鶏もも・ささみ~

先日、食オタ仲間でこんな話題に。

「お肉を焼くと固くなる!」
「反りかえっちゃう!」

そんなことって、ないですか?

それを解決するは、
ズバリ「筋切り」!!

でも…どう処理をすればいいの?
気になる~!

ということで今回の食オタノートは、
お肉の筋(スジ)追及!!!!

今回は、牛・豚・鶏肉を色々なやり方で筋切りしてみました!

鶏ささみの「筋取り」も検証~!

それでは行ってみましょう~♪

お肉の「筋」とは?


そもそも「お肉の筋」って何でしょう?

お肉には、赤身と脂身の間にかたい繊維が入っています。

これが「筋」。

お肉を加熱すると、この筋は縮みます。

すると、まわりのお肉まで引っ張られてギュッと収縮。

だから反り返っちゃうんですね~。

それを解決するのが「筋切り」!!

「筋」とまわりのお肉を切れば引っ張られる心配はありません。

細かくカットしないソテーやフライは筋切りした方が見栄えも良いですよね!

ただ、お肉といっても色々あります。

牛肉・豚肉・鶏肉それぞれ筋切りの方法も違うかな~。

どんな方法がベストなんだろう?

実験してみましょう!

<実験>ベストな筋切り方法は?


一番良い筋切りの仕方ってなに?

牛・豚・鶏別に実験してみます!!

筋切り方法によって下記3点の違いチェックしますよ~!

【実験1】牛肉の筋切り


最初は牛肉!!

「ベストな筋切り方法」を探ります!

まずは霜降り肉を用意…?

いえいえ!これは数年前、運よく当選したお肉。

この時はすでに筋切り済みでした。
高いお肉はやはり違いますね!

今回実験に使う牛肉は、こちら!

スーパーでお安く手に入る
オーストラリア産リブロ―スです。

筋切りはされていません。

牛肉の筋を切る

では、筋切りしていきましょう。

A:包丁で筋切り

まずは包丁で筋切りするパターン。

筋はどこにあるかというと…
赤身と脂身の間の、ココ↓

この線を「断ち切るように」切れ目を入れていきます~。

こんな感じ。

噛み切りやすい程度2cm感覚にしてみました。

肉の旨みが流れ出してしまわないよう、切れ目は片面だけに。

B:麺棒で叩く


続いては、叩く方法。

お肉を叩く専用器具がうちにはない!
麺棒で代用します。

白と赤の境目を重点的に叩きました!!

お肉を叩くだけ!
ストレス解消にはピッタリかも!?

でも、筋を「切って」いる訳じゃないから筋切り効果はどうなんでしょ~??

筋切り方法を比較

A 包丁で筋切り
B 麺棒で叩く
C 何もしない

3つ準備できました!

見た目

並べるとこんな感じ~。

ほぼ同じサイズ、グラム数ですが、
叩いたお肉が一番大きく見えますね。

焼くとこんな感じ。↓

「包丁」と「何もしない」の位置が
変わってしまったのですが…。

下処理をした2パターンの大きさは同じくらいですが、何もしなかったお肉が一番小さい!

やはり、焼き縮みしたのかな?

火の通り具合

切った断面も見てみましょう!

どれも同じ時間焼いたもの。
でも火の通りが違うー!

叩いたお肉は、火がしっかり目に通っていますね。
他のお肉より薄くなってるからかな。

「包丁」と「何もしない」パターンは良い火の通り具合。

ただ、食べてみると「何もしない」は肉の固さが気になりました。

牛肉筋切り実験結果


実験結果をチェックポイントごとに
まとめてみます!

①肉の縮み具合
A 包丁で切る◎ 焼いても縮まない
B 麺棒で叩く◎ 焼いても縮まない
C 何もしない× 焼くと縮む

②火の通り方
A 包丁で切る◎ ちょうど良い
B 麺棒で叩く△ 若干焼きすぎ
C 何もしない◎ ちょうど良い

③食味
A 包丁で切る
B 麺棒で叩く
C 何もしない× 固い

●「包丁」「叩き」は、どちらも分からないくらいやわらかい!

●しかし「叩き」は薄くなり、食べ応えがちょっと半減するかも…。

●「何もしない」は筋っぽい食感が残る!

牛肉のベストな筋切り方法

「包丁で筋を切る」

何もしないよりも、
「包丁で筋を切る」「麺棒で叩く」
など処理をした方が美味しい!!

でも肉らしさを堪能するなら、
包丁で筋を切る方法がおすすめ♪

【実験2】豚肉の筋切り


続いては豚肉の筋切り。
ベストな方法を探ります!

比較する筋切り方法
A 包丁で筋切り
B グローブ型筋切り
C 麺棒で叩く
D フォークで刺す
E 何もしない

こちらも①肉の縮み具合、②火の通り方、③食味の違いをチェックしていきますよ~。

豚肉の筋を切る

では、筋切りしていきまーす。

豚肉はとんかつ・ポークソテー用を準備。

A 包丁で筋切り

牛肉と同じように、切れ目を入れるのはこの部分。

脂身と赤身の境目が筋なので、断ち切るように入れていきます。

牛肉と同じように2㎝感覚で。

B グローブ型筋切り


ちょっと違う切り方にもトライ!
通称「グローブ型」。

筋をこんな感じに切ります。↓


「焼いている間に旨みが流れ出ちゃうんじゃない?」と、普段は敬遠していたのですが…。

この機会に試してみることにします!

C 麺棒で叩く


こちらも牛と同様に。

境目を重点的に叩きました。

D フォークで刺す


こんな筋切りしている人も多いかも?

一番お手軽な方法?!

フォーク!!

5つ準備できました!

それぞれの違いを見てみましょう。

見た目

焼くとこんな感じ~。

またしても並び順がバラバラ…。
すみません(汗)

牛肉と同じで、上の「何もしない」が
一番小さく見える~!?

「グローブ型」はハプニングあり!

焼いている間に、脂部分が
ポロっと取れちゃいました。

「包丁」「叩き」「フォーク」の
見栄えはあまり変わりませんね。

食べてみる

こちらは断面図。

「何もしない」は、脂身の部分が
グッと曲がっています。

食感もやっぱり一番固い…。

それ以外の4パターンは
それほど食感に違いなし!

強いて言えば「叩き」が
最も柔らかく感じました~。

豚肉筋切り実験結果


豚肉の実験結果を
チェックポイントごとにまとめます。

①肉の縮み具合
A 包丁で筋切り◎ 焼いても縮まない
B グローブ型筋切り△ 見た目はNG
C 麺棒で叩く◎ 焼いても縮まない
D フォークで刺す◎ 焼いても縮まない
E 何もしない× 縮んだ

②火の通り方

火の通り具合の違いはありませんでした~。

③食味
A 包丁で筋切り
B グローブ型筋切り
C 麺棒で叩く◎ 一番柔らかい
D フォークで刺す
E 何もしない× かたい

●「包丁」「フォーク」は肉の縮み具合・火の通り方・食味どれでも同じぐらいなので、この2つならやりやすい方を選択すると良い。

●「叩く」はやわらかく食べやすくなった!

●「グローブ型」は切れ目ありで食べやすいけれど、見た目がイマイチ…。

●「何もしない」は筋っぽい食感が残る。

豚肉のベストな筋切り方法

見た目重視なら「包丁」か「フォーク」!

食べやすさなら「グローブ型」!

豚肉も、何もしないよりも筋処理をした方が美味しい!!

【実験3】鶏肉の筋切り


今度は鶏肉の筋切り。
ベストな方法を探ります!

比較する筋切り方法
A 包丁で筋切り
B フォークで刺す
C 何もしない

牛&豚とおなじく、①肉の縮み具合、②火の通り方、③食味の違いをチェックしていきますよ~。

鶏もも肉の筋を切る


では、筋切りしましょう!

鶏もも肉で実験です!!

胸肉はつるりとした見た目。

でも、下処理したいものがいろいろあるんですよね~。

こういう筋っぽいのとか…↓

軟骨のようなものとか。↓

本当は処理しておきたい…。

A 包丁で筋切り


下処理するものを筋とともに一刀両断しちゃいます!

こんな風に格子柄に切れ目を入れます。

包丁を使うのでほかにも処理しますよ~。

皮の後ろに隠れている黄色の脂身。↓

焼いたときの臭みの原因になるそう。
なるべく取り除きます。

包丁の先でプスプス!
穴もあけておきます。

皮の焼き縮みも防止ですね~。

 

B フォークで刺す


続いてはフォーク使用~。

フォークを刺しておきます。

両面とも念入りに!

筋切り方法を比較
A 包丁で筋切り
B フォークで刺す
C 何もしない

3つ準備完了~。

見た目

3パターンを焼いてみました!

やはり、一番小さく焼き上がったのは
「何もしない」。

「フォーク」は縮みは少ない!
けど、焼き目のムラが目立ちます。

「包丁」で切れ目を入れた肉は大きく広がって、焼き目も均等~。

火の通り具合

こちらは断面図。

しっかり火が通っているのは「包丁」。

「何もしない」鶏肉とは差が歴然!

鶏もも肉筋切り実験結果


鶏もも肉もポイントごとに
結果をまとめてみます~!

①肉の縮み具合
A 包丁で筋切り◎ 焼いても縮まない
B フォークで刺す◎ 焼いても縮まない
C 何もしない× 縮んだ

②火の通り方
A 包丁で筋切り◎ ちょうどよい
B フォークで刺す× 焼きムラあり
C 何もしない× 焼きムラあり

 

食味
A 包丁で筋切り◎ ジューシー
B フォークで刺す× 筋残り気になる
C 何もしない× 筋残り気になる

●「包丁」での筋切りは見た目も大きくて、焼きムラなく仕上がる!
●「フォーク」は皮の焼き縮みは防げるけれど、筋が切れず食べにくさが残る。
●「何もしない」は筋っぽい&水っぽい味に…。

鶏もも肉のベストな筋切り方法

「包丁」での筋切り!

※処理もきちんとすると美味しい

<実験>鶏ささみの筋取り方法比較


「鶏ささみ」の下処理ってどうしていますか~?

この部分が「筋」↓

食オタ仲間からも、「キレイにとれないの~!」と。

どの方法が筋とりしやすいか
比較実験してみますー!!

比較する筋とり方法
A 包丁で筋とり
B 割りばしを使用
C フォークを使用

A 包丁で筋とり


包丁で取る方法です~。

先の部分に切れ目を入れて、
筋をしっかり持ちます!↓

包丁を筋にそわせてゆっくりと引っ張り出すように~!

うまくいくとこうなります!↓

ただ、失敗することも多い(涙)

B 割りばし使用


割りばしを使う方法です!
以前テレビで見たやり方にチャレンジ。

割りばしは割っていないもの!

キッチンペーパーで「筋」を持って、
滑らないようにします。

で、筋をこんな風に
割っていない割りばしで挟んで…↓

引っ張ります!

結果は…?

失敗(汗)

ささみが二分割してしまいました!

C フォーク使用


続いては、割り箸の代わりにフォークで押さえる方法。

こちらもペーパーで筋を持ちます。

フォークの背を押し付けるように
引っ張ると…?

おおー!
快感!!

若干身は崩れましたが筋はしっかり取れました!

ささみ筋とり実験結果


筋取りしやすい方法はどれ?
実験結果をまとめ~!

A 包丁で筋とり〇 失敗することも
B 割りばし使用× 身もはがれて二分割に
C フォーク使用◎ 成功しやすい

ささみのベストな筋とり方法

「フォーク」で筋とり!

フォークの背が、ささみをしっかり押さえてくれるので安心感がありますー♪

キッチンペーパーで筋を持つと手が滑りません!

鶏ささみを使ったチーズ巻きもキレイにできましたー♪

まとめ


今回いろいろ実験してみて、私的に一番オススメの方法はこちら!

肉の種類おすすめの筋処理方法
牛肉包丁
(肉らしさが堪能できる!)
豚肉・見た目の良さなら「包丁」か「フォーク」
・食べやすさなら「グローブ型」
鶏肉包丁
(焼きムラなく仕上がる!)
鶏ささみフォーク
(安定感あり!)

少し手間でも、やっぱり筋処理した方が
断然美味しくなります!!


今回いろんなお肉の筋のいろんな処理方法に挑戦しました。

包丁での筋切りがやりにくければフォークや麺棒を使うのもアリ!

お肉の種類にもよりますがラクな方で試してみると良いかも♪

みなさんもいろいろな筋とり方法、試してみて下さいね!

筋の処理したほうがお肉をもっと美味しく食べられます♪

それでは次回の食オタnoteもお楽しみに!