大根（青首大根、白首大根）

野菜ソムリエの生活豆知識

日本では古くから親しまれているダイコン。
今では一年中手に入りますが、 本来の旬の冬から初春の大根が、 やっぱり美味しいですね。  

ダイコンの下茹でのしかた

大根は輪切りにし、 下ゆでをしてから料理に使用します。  

下茹で３つのポイント 

１、水から茹でる！ 
２、生のお米をひとつかみ一緒に入れる！（米のとぎ汁で煮てもOK）
３、ゆであがったら水にとって、ぬめりを落とす！  

下茹でをすることでアクがとれ、旨味アップ！ 

おでんや風呂吹き大根、ブリ大根などに、 美味しく下茹でした大根を使用しましょう！！  

ひと手間！！  

①裏に十字の隠し包丁を入れると、 味がしみこみやすく、食べやすくなります。

②面取りすると煮崩れを防げます

大根は先が辛い！

大根は、その部分によって味が違います。 辛みによって、大根の部位も使い分けましょう！

「煮中、漬け尻、生かしら」

煮中　…　煮物にするなら真ん中あたり

漬け尻　…　お尻の部分（先の方）は辛いので、漬物などに

生かしら　…　頭の部分は辛みが強くないので、生でサラダや大根おろし

つまり、大根は 葉っぱがついてる方が辛みや弱く、 根っこの先の方が辛いんです。   それを覚えておくと、 スーパーでカットされた大根も、 その日のお料理の用途に合わせて、 好みの部位を選ぶことができますね！   もちろん、 辛ーい大根おろしがお好きな人は、 根先で作ると辛い大根おろしが。   マイルドで白い大根おろしがお好きな人は、 真ん中あたりで。 辛いのが嫌な時は、葉っぱに近い方で。   結局はお好み次第です。 適材適所に使ってくださいね。

大根は、なぜ先が辛いのか？！

「あれ、どっちが辛いんだっけ？」 どっちかが辛いのは知ってはいるのですが、 分からなくなっちゃうことってありますよね
なぜ大根の先の方が辛いのか？ それには理由があります。
ダイコンは、土の中へ中へと、 白い大根部分を成長させていきます。
この時、せっかく大きくなろうとしている根っこの先を、 虫に食べられたら大変！！
そのため根の先の方に食べたら辛い成分をつくって、 自分の身を守ります。

「虫に根っこの先を食べられないように…」 だから、大根は先の方が辛くなるんですね。

 ひげ根の並びをチェック！

ダイコン本体の根っこから、 また小さな根っこが出ています。   これを「ひげ根」というのですが、 大根を購入するときは、このひげ根をチェックしましょう！   ひげ根の列に注目します。 これが、まっすぐに並んでいる大根のほうが美味しい と言われています。

これも、先ほどの辛い部分と同じ、大根の成長に関係しているんです。
大根は、まっすぐ下へ下へと成長します。
この時に土の中で、ちょっと固いところがあると、 大根自身がカラダをねじりながら大きくなります。
そうすると、このひげ根もねじれて成長していくわけです。
一方ひげ、根がまっすぐに並んでいるものは、 柔らかい土で、素直に成長した証拠。
バランスよく育った大根は、辛みも少ないと言われています。
ちなみに、 土の中に石や肥料の塊などの障害物があると、こんな感じに成長します！！

これを「又根（またね）」と言います。
昔から「大根十耕」といい、 又根にならないよう、深く良く畑を耕して、 根菜類を作ります。

葉付きの大根に出会えたら！

葉っぱ付きのダイコンに出会えたラッキー！！
大根葉はとっても美味しいですし、栄養もたっぷり。
捨てずにいただきましょう。
自宅に帰ったらまず大根本体と、葉っぱに切り分けます。
大根自体は日持ちしますが、 葉は当日もしくは翌日には調理しましょう。

オススメは、ごはんのお供に、大根葉のふりかけ。
めんつゆやゴマ油で炒めたり、煮たり、 味噌汁にそのまま入れてもいいですね。
大根の葉の部分は緑黄色野菜で、ビタミンも豊富！ βカロテンやカルシウムなどが含まれています。
無駄なく食べて、栄養素もたっぷりいただきましょう。
下の写真は 「大根の抜き菜」

これは間引きした大根で、 旬の時期の少し前に出回るもの。   葉大根とも言われ、成長した大根の葉よりも 柔らかくて美味しいですよ。

まるで胃腸薬のような野菜！

はたらき①
大根にたくさん含まれる、消化酵素アミラーゼ。 でんぷんを分解し、消化を助けてくれます。

はたらき②
辛み成分（アリル化合物）は、 胃液の分泌を促して、胃を守ってくれます。

 はたらき③
さらに！ 豊富に含まれる食物繊維は、腸をキレイに保ってくれます。
腸の老廃物を取り除くため、 大腸がんの予防に有効とされているようです。
大根は、胃腸の働きを助けてくれる、 まるで胃腸薬のような野菜ですね！      

品種

青首大根

【 特徴 】
現在主流の、首が緑になっている大根の総称。 根の上部が青いのは、土の上にせりあがるから。 様々な料理に使いやすく、年中市場流通している。

練馬大根

【 特徴 】
江戸東京野菜の一種で、大型の大根。たくあんなどに。

 大蔵大根

【 特徴 】
江戸東京野菜のひとつ。 煮崩れしないので煮物などに。

亀戸大根

【 特徴 】
江戸東京野菜のひとつで、小ぶりな大根。 真っ白な茎が特徴で肉質は緻密。漬物などに。

三浦大根

【 特徴 】
神奈川県三浦半島で栽培されている、大型の大根。 年末時期の流通。煮物などに。

桜島大根

【 特徴 】
ギネスブックに世界最大の大根として載っている。 鹿児島県桜島の火山灰土で栽培される、丸型の大根。 大きさは６kgから、大きいものでは１０kgにまでなる。

守口大根

【 特徴 】
世界最長の大根。 長さが１２０cmから１５０ｃｍを超えるものもある。

聖護院大根

【 特徴 】
京野菜のひとつで、丸いカブのような形の大根。 柔らかく甘みがあり、煮崩れもしにくい。        

野菜ソムリエの産地レポート 〜大根編〜 準備中    

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